ご覧頂きありがとうございます。3ヘッドカセットデッキ 「KENWOOD KX-4520」でございます。1989年頃の製品となります。
先ずお願いです。最近、「オークション代行（代理）業者」による入札が相次いでおり特に海外への転売業者と思われる入札・落札が顕著になっています。当方と致しましては個人入札での落札のみ対応させて頂き度、お願い申し上げます。尚、誠に不本意ですが落札後に「代行（代理）業者」が発覚した場合は削除させて頂きます。
3ヘッド、クローズドループデュアルキャプスタンですがDCモーター採用、ミュージックサーチ（DPSS）機能が無くこの2点がウィークポイントでしょうか。ヘッドは「ハードパーマロイ」。特性を最大限に引き出せている様ですがコストダウンの為に「アモルファス」が採用出来なかったのではと勘ぐってしまいます。
このメカはA&Dの「GX-Z6100」と全く同じで弱点が有ります。2モーター（キャプスタン、リール）のみでアシストモーターが有りません。やっぱりコストダウンの影が見え隠れします。アシストモーターはメカ制御用のモーターです。ヘッドアップ等はアシストモーターで行います。では、アシストモーターが無くてどうするの？と考えます。2つのモーターのどちらかに2役して頂きますがキャプスタンモーターは構造上キャプスタンにしか使用出来なので必然的にリールモーターに頑張って貰います。リールモーターでヘッドアップ動作と本来のリール機能を行いますがどうしても負担が掛かりリールモーターのコミテーターとブラシにカーボンが付着し最悪、動作しなくなります。抵抗値を計測しても正常ですが分解すると結構な確率でカーボンが付着しています。その為、リールモーター分解清掃は重点的に行います。考えて見て下さいリールモーターは再生（録音）と早送り（巻き戻し）をするモーターです。再生（録音）時は回転数が遅く、早送り（巻き戻し）時は回転数は早いです。この制御は電圧のみです。カーボンが付着すると再生（録音）時に停止する事が有ります。電気に明るい方ならピンと来るはずですが・・・。この構造故に再生→早送り→再生などと操作すると一瞬、間が空きます。アシストモーターが無い分、この動作が普通になる訳です。
とは言え大きめの表示部やバイアス自動調整「AUTO BIAS」機能など使える機能は持っており3ヘッド入門機としては最適なモデルかと思います。音質は個人的感想にはなりますが高音部の処理をもう少しして欲しい感が有ります。「ハードパーマロイ」なので回路構成で頑張ったのでしょうか？
さて、整備箇所ですが① リールモーター分解清掃② キャプスタンモーター分解清掃、ドライブ基板電解コンデンサ交換③ キャプスタンモーターベルト溶解除去、同等新品交換④ テープセレクターリーフスイッチ研磨⑤ 操作基板タクトスイッチ全交換
などが主な整備内容となります。キャプスタンモータードライブ基板のコンデンサ交換は賛否両論有りますがコンデンサ自体は高温下で無ければ劣化速度は緩やかで容量も10μFですから交換しなくても問題無いと思われます。ですが「どうせ分解するなら交換してしまえ」で交換しております。経験上、電源を切り忘れない限りキャプスタンモーター自体は内部のドライブICを考慮しても高温になり難いです。また、本機はテープインしないとキャプスタンモーターが動作しない設計です。
録音・再生、早送り・巻き戻しなど全て問題無く使用可能です。勿論ですがボリュームなど洗浄済に付きガリも無く快適に動作します。テープ再生速度、アジマス調整も実施済です。尚、使用ロック剤は透明です。当然ですがヘッド消磁も実施済です。
録音・再生テストはCD音源としてVictor XL-V501にて「maxell UD-1」 120分テープに録音し再生及び複数のミュージックテープにて再生テストを実施しております。尚、再生テストはシングルリピート機能（16回片面リピート再生）で連続実施中です。
外観ですが若干、小キズが目立ち使用感はそれなりにございます。天面部に小さい線傷が有ります。発売から30年以上経過した物です。完璧な品をお求めの方は熟慮の上、ご検討下さい。尚、詳しくは写真をご覧下さい。
発送は「ゆうパックおてがる版」でサイズ「120」の予定です。落札頂いた後に梱包前チェック（総合動作テスト）を行います。発送まで4～5日、頂戴する事を予めご了承下さい。また、ご質問には随時、お答え致しますが仕事の関係上、タイムラグが発生する事も重ねてご了承下さい。
長文、お付き合い頂きありがとうございました。宜しくご検討の程、お願い致します。


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